Studying Intellectual Property Law

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商標の出願の分割と設定登録後の分割 商標法10条、24条

こんにちは

 

特許の分割と比較すると、商標における分割はかなり性質の違うものです。

 

商標には出願の分割(商標法10条)と設定登録後の商標権の分割(商標法24条)がある。

商標の標章(マーク)自体は分割はできない。商標の分割とは指定商品、役務の分割である。

 

(商標登録出願の分割)
第十条

商標登録出願人は、商標登録出願が審査、審判若しくは再審に係属している場合又は商標登録出願についての拒絶をすべき旨の審決に対する訴えが裁判所に係属している場合であつて、かつ、当該商標登録出願について第七十六条第二項の規定により納付すべき手数料を納付している場合に限り、二以上の商品又は役務を指定商品又は指定役務とする商標登録出願の一部を一又は二以上の新たな商標登録出願とすることができる。
2前項の場合は、新たな商標登録出願は、もとの商標登録出願の時にしたものとみなす。ただし、第九条第二項並びに第十三条第一項において準用する特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第四十三条第一項及び第二項(これらの規定を第十三条第一項において準用する同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、この限りでない。
3第一項に規定する新たな商標登録出願をする場合には、もとの商標登録出願について提出された書面又は書類(第十三条第一項において準用する特許法第四十三条第二項(第十三条第一項において準用する同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定により提出された場合には、電磁的方法により提供されたものを含む。)であつて、新たな商標登録出願について第九条第二項又は第十三条第一項において準用する同法第四十三条第一項及び第二項(これらの規定を第十三条第一項において準用する同法第四十三条の三第三項において準用する場合を含む。)の規定により提出しなければならないものは、当該新たな商標登録出願と同時に特許庁長官に提出されたものとみなす。

--------------- 商標法 第十条 引用ここまで ------------

 

特許庁に係属している(審査中や審判中など)または、拒絶査定不服審判で拒絶審決となった場合に審決取消訴訟をしてその商標が裁判所に係属している場合には分割ができるとあります。拒絶に対しての出願人側の措置として商標の出願の分割を使うことがあるのでそうなっているのでしょう。

例えば特定の指定商品、指定役務に拒絶されて他の指定商品、指定役務は拒絶理由がない場合は分割により拒絶理由がないほうを先に進めることができます。

ちなみに分割で切り出した指定商品、指定役務は元の出願から削除することになります。これは商法の出願の補正の手続きとなります。

 

分割で出願手数料が必要になりました。

これは珍事件があったせいなのですが。

https://www.publication.law.nihon-u.ac.jp/pdf/property/property_11/each/04.pdf

商標登録出願の分割要件が強化されます | 経済産業省 特許庁

平成30年改正商標法第10条第1項に基づく商標登録出願の分割の要件は、以下のとおりになり、(5)の要件が加わります。

  • (1)親出願が審査、審判若しくは再審に係属していること。
  • (2)子出願が、親出願の商標と同一であること。
  • (3)子出願に係る指定商品・指定役務が分割出願直前の親出願に係る指定商品・指定役務の一部であること。
  • (4)子出願に係る指定商品・指定役務が、子出願と同時に手続補正書によって親出願から削除されていること。
  • (5)親出願の出願手数料が納付されていること。

 

次に設定登録後の商標権の分割に話を移します。

(商標権の分割)
第二十四条

商標権の分割は、その指定商品又は指定役務が二以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとにすることができる。
2前項の分割は、商標権の消滅後においても、第四十六条第三項の審判の請求があつたときは、その事件が審判、再審又は訴訟に係属している場合に限り、することができる。

--------------- 商標法 第二十四条 引用ここまで ------------

こちらの24条の設定登録後の商標権の分割は使い道が違います。

一部の指定商品、指定役務を第3者に移転するような場合に、特定の指定商品、指定役務を分離して別の商標権とする場合です。つまり移転と関係が深いものです。