Studying Intellectual Property Law

知的財産法条文教室 みなさまの知財学習のお手伝い

2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

パリ条約第5条 不実施・不使用に対する措置 商標法50条 商標登録の取消しの審判

こんにちは パリ条約5条Cでは商標についての不使用の場合の取消について規定されています。日本の商標法では50条に不使用取消が定められています。 パリ条約 第5条 不実施・不使用に対する措置,特許・登録の表示 (略) (略) (1) 登録商標について使用…

商標の無効審判、取消審判の整理

こんにちは 商標には似たような審判が多いので、詳細に入る前に整理しておきましょう。 異議申立や無効は、審査の時点でその登録要件を満たしていなかったことが判明したというものです。そのため効果としては、商標権は初めからなかったものとします。(例…

商標権の侵害と効力の及ばない範囲 商標法25条と26条

こんにちは 商標権の効力を考える上で、まず2条の商標の使用の定義あります。 25条にあるように、指定商品又は指定役務について商標権の使用する権利を専有します。指定されていないものについては類似まで他人の使用を禁止できますが、非類似ではできま…

出願公開と商標の設定登録前の金銭的請求権 商標法13条の2

こんにちは 商標には特許と同様に出願公開があります。 さらに公開後に商標の金銭的請求権について考えたいと思います。 (出願公開)第十二条の二 特許庁長官は、商標登録出願があつたときは、出願公開をしなければならない。2出願公開は、次に掲げる事項…

商標の存続期間の更新登録 商標法20条

こんにちは 商標の存続期間は設定の登録の日から(出願日からではない)10年となりますが、商標権者の更新登録で継続することができます。 更新登録の申請では利害関係人は、納付すべき者の意に反しては納付することはできません。(41条の5 かっこ書き…

商標の登録査定と登録料 商標法40条、41条

こんにちは 商標の登録査定が出たら30日以内(謄本の送達があつた日から30日以内)に登録料を納付する必要があります。 特許に似ていて30日以内に延長を請求することもできます。 商標法41条3項は納付期限を過ぎてしまった場合の救済です。 商標法…

商標の出願の分割と設定登録後の分割 商標法10条、24条

こんにちは 特許の分割と比較すると、商標における分割はかなり性質の違うものです。 商標には出願の分割(商標法10条)と設定登録後の商標権の分割(商標法24条)がある。 商標の標章(マーク)自体は分割はできない。商標の分割とは指定商品、役務の分…

登録商標に類似する商標等についての特則 商標法70条

こんにちは いわゆる色違い商標ですが、類似ではなく同一商標として扱うのが原則です。 つまり色は違っても本来の商標として扱われるということです。 (登録商標に類似する商標等についての特則)第七十条 第二十五条、第二十九条、第三十条第二項、第三十…

商標の標準文字 商標法5条第3項

こんにちは さっそくですが標準文字とはなんでしょうか。 標準文字商標とはどのようなものですか。 | 独立行政法人工業所有権情報研修館 標準文字制度とは、文字のみにより構成される商標のうち、場合において、特許庁長官があらかじめ定めた文字書体による…

立体商標の形状の当然に備える特徴と不登録事由 商標4条1項18号など (と意匠での形状の違い)

こんにちは 商標において形状が当然に備える特徴の場合は商標の不登録事由となります。(商標法4条1項18号) そのあと、意匠法の5条と比較して、商標と意匠の考え方の違いについて少し触れます。 まずは商標法4条1項18号の条文を見てみましょう。 …

先願に係る他人の登録商標と類否判断 商標法4条1項11号

こんにちは 商標においても先願主義(8条)となっています。また商標法4条1項11号でも他人の先願がある場合は不登録事由となります。 第四条(商標登録を受けることができない商標) 次に掲げる商標については、前条の規定にかかわらず、商標登録を受け…

商標のコンセント制度 商標法4条1項11号第4項

こんにちは 登録商標がすでにあるが、商標がかぶっても商標権者が同意した場合は登録される(待望の?)制度が法改正により入りました。ただし商標権者の同意があっても、需要者が出所混同するような紛らわしいものはだめです。 指定商品や役務が同じでも、…

商標法4条1項8号 他人の氏名又は名称等

こんにちは 法改正があった商標法4条1項8号です。 その理由は以下の特許庁HPにあります。 他人の氏名を含む商標の登録要件が緩和されます | 経済産業省 特許庁 改正前の商標法では、商標登録出願に係る商標の構成中に他人の氏名を含むものは、当該他人の…

商標法4条1項6号、4条2項 営利を目的としない団体、公益事業

こんにちは 4条1項1号から5号についてパリ条約との関連を説明しましたが、残りの不登録事由についても重要なものを説明します。 商標法4条1項6号は国や地方公共団体に加えて、営利を目的としない団体や公益事業などについてです。ただし著名なものと…

地域団体商標 商標法7条の2等

こんにちは 産地名を表す商品は、本来なら商標法3条1項3号により拒絶されます。 これは一般の商標でも、団体商標でも同じです。 しかし、3条1項6号で使用の結果、需要者が何人かの業務に係る商品または役務であることを認識できるようになれば登録はで…

パリ条約第7条の2 団体商標の保護 商標法7条

こんにちは 団体商標はパリ条約にもありますし日本の商標法でも一般の商標と区別されて団体商標が定義されています。 第7条の2 団体商標の保護 (1) 同盟国は,その存在が本国の法令に反しない団体に属する団体商標の登録を認めかつ保護することを約束する。そ…

パリ条約7条 商標の使用される商品の性質の無制約

こんにちは パリ条約7条は、商品の性質、例えば日本の法令では売ることが許されないもの(銃とか)でもそのような製品の商標登録は可能ということです。 第7条 商標の使用される商品の性質の無制約 いかなる場合にも,商品の性質は,その商品について使用され…

パリ条約6条の7 代理人,代表者による商標の登録・使用の規制 商標法53条の2

こんにちは 商標法には無効とは別に取消という手続が多くあります。 海外のブランドの日本代理店などが商標を取得した後、契約解除などでも無視して引き続きブランドを使用するなどはよくある話です。代理人が勝手に商標を出願して使っているような場合に本…

パリ条約6条の6 サービスマーク 役務商標  

こんにちは 今回はサービスマーク(役務商標)についてです。パリ条約には以下のようにあります。 パリ条約 第6条の6 サービス・マークの保護 同盟国は,サービス・マークを保護することを約束する。同盟国は,サービス・マークの登録について規定を設けること…

パリ条約6条の5 外国登録商標

こんにちは パリ条約6条の5はちょっとわかりにくいのですが、本国の登録商標を外国でもそのまま登録が認められるとあります。しかし、これは形状の変更を要求されないといことであり、審査をしないで無条件で認められるという意味ではありません。 パリ条…

パリ条約第6条の4 商標の譲渡  商標権の移転 商標法24条の2と24条の3

こんにちは 商標は本来は自分自身で使うのが前提ですが、信用が蓄積されて財産権として扱われるようになります。 最近ニュースがありましたね。 www.jiji.com ちょと驚いたのは金額。取得額は5億2600万ドル(約832億円)。 ブランド自体が結構なお値…

パリ条約第6条の3 国の紋章等の保護 商標法4条1項1号等

こんにちは 今回はパリ条約第6条の3と商標法4条1項の関連する条文を見ていきたいと思います。 まずはパリ条約です。 第6条の3 国の紋章等の保護 (1) (a) 同盟国は,同盟国の国の紋章,旗章その他の記章,同盟国が採用する監督用及び証明用の公の記号及び印章…

パリ条約6条の2 周知商標の保護 商標法4条1項10号、15号、19号

こんにちは 周知商標についてパリ条約と商標法を見てみましょう。 周知商標の保護とは、ざっくり説明では、すでに有名になっている他人の商標(登録商標とは限らない)をだれかがパクッて勝手に登録したり、使ったりしないようにさせるものです。また他人に…

パリ条約6条 商標の登録の条件,各国の商標保護の独立 商標法5条、5条の2

こんにちは 商標ですが、属地主義で登録は各国の法令で決まります。 日本ではすでに紹介した商標法3条に登録の要件、4条に不登録事由があります。 具体的な出願は商標法5条にあります。 第6条 商標の登録の条件,各国の商標保護の独立 (1) 商標の登録出願…

パリ条約6条7条と商標法

こんにちは 商標法の勉強は世の中では1条から順序だててすることが多いですが、今回はパリ条約からみた商標法で少し順序を入れ替えて扱ってみたいと思います。 パリ条約と商標法はもともと1対1に対応するものではないのですが、参考までに以下の対応で考…

商標の不登録事由 商標法4条 

こんにちは 商標の不登録事由4条1項の各号は数が多いのでまずは軽く全体を俯瞰してみましょう。 判断のタイミング 判断のタイミングは原則は査定時です。 拒絶査定の後で拒絶査定不服審判をした場合はその審決時です。 出願時に該当しなければ査定時に該当…

商標の登録要件 商標法3条 

こんにちは 商標法の3条と4条は登録要件、不登録事由と対となる条文です。 3条には登録するために必要な要件が、4条は逆に登録が認められない場合がリストアップされています。 商標法3条は商法の基本的な機能である識別力について理解する上で大事な条…

商標の定義と商標の使用 商標法2条

こんにちは 特許や意匠では実施という言い方をしますが、商標では使用という言い方になります。 実はブランドのマークをつけたらすべて商標の使用に該当するかというとそうではありません。指定商品、指定役務に対して2条にあるような使い方をすると商標の…

商標法の目的 商標法1条

こんにちは 1条をまずは見てみましょう。 (目的)第一条 この法律は、商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする。 --------------- 商標法 第…

商標法を始めます

こんにちは 商標でも最近はコンセント制度の導入や他人の氏名を含む商標の登録の改正などいろいろと変化がありました。 特許や意匠と比較しても独特の制度があります。 商標についてざっと眺めてみましょう。 定番 普通の商標 団体商標 地域団体商標 防護標…