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意匠の拒絶理由 意匠法17条

こんにちは

 

日本の意匠には特許庁の審査官による審査があります。国によっては意匠には実体審査がない国もある点にはご留意ください。

拒絶理由の解説 | 経済産業省 特許庁

  • 17条第1項一覧
    • 意匠法 第3条
      • 第1項柱書(工業上利用することができる意匠)
      • 第1項第1号から第3号(新規性)
        第2項(創作非容易性)
    • 意匠法 第3条の2(準公知)
    • 意匠法第5条(意匠登録を受けることができない意匠)
    • 意匠法第8条(組物の意匠)注 無効理由ではない
    • 意匠法第8条の2(内装の意匠)注 無効理由ではない
    • 意匠法第9条(先願/同日出願)
    • 意匠法第10条(関連意匠) 注 関連意匠と本意匠が似ていないのは無効理由ではない。
    • 特許法第38条準用(共同出願)
    • 特許法第25条準用(外国人の権利の享有)
  • 17条2項 条約違反
  • 17条3項 意匠法第7条(一意匠一出願) 注 無効理由ではない
  • 17条4項 意匠登録を受ける権利を有していない(冒認出願)

 

意匠法第7条(一意匠一出願)と8条(組物の意匠)、第8条の2(内装の意匠)は拒絶理由にはなるが無効理由にはならないのですが共通点がありますね。複数の物品などで構成されていてそれが別ものなのか一体なのかという点の判断です。

6条の意匠登録出願は拒絶理由にはなっていません。しかし6条を満たせないと、結局のところ意匠法3条1項の意匠登録の要件をみたさないに該当する可能性があります。

 

条文を見てみましょう。

(拒絶の査定)
第十七条

審査官は、意匠登録出願が次の各号のいずれかに該当するときは、その意匠登録出願について拒絶をすべき旨の査定をしなければならない。
一その意匠登録出願に係る意匠が第三条、第三条の二、第五条、第八条、第八条の二、第九条第一項若しくは第二項、第十条第一項、第四項若しくは第六項、第十五条第一項において準用する特許法第三十八条又は第六十八条第三項において準用する同法第二十五条の規定により意匠登録をすることができないものであるとき。
二その意匠登録出願に係る意匠が条約の規定により意匠登録をすることができないものであるとき。
三その意匠登録出願が第七条に規定する要件を満たしていないとき。
四その意匠登録出願人がその意匠について意匠登録を受ける権利を有していないとき。

 

(意匠登録の査定)
第十八条

審査官は、意匠登録出願について拒絶の理由を発見しないときは、意匠登録をすべき旨の査定をしなければならない。


特許法の準用)
第十九条

特許法第四十七条第二項(審査官の資格)、第四十八条(審査官の除斥)、第五十条(拒絶理由の通知)、第五十二条(査定の方式)及び第五十四条(訴訟との関係)の規定は、意匠登録出願の審査に準用する。

--------------- 意匠法 引用ここまで ------------